映画「神田川」ロケ地めぐり

　1974年(昭和48年)秋の南こうせつとかぐや姫「神田川」の大ヒット、作詞者・喜多条忠氏の青春自伝的小説『神田川』の出版、はたまた上村一夫のコミック「同棲時代」の大ヒットなどを背景に、歌と書籍『神田川』をベースとした映画「神田川」が東宝で企画製作され、1974年(昭和49年)初頭に撮影。その年のうちに封切られました。
　監督は出目昌伸、主演は草刈正雄(当時、映画出演は2作目)と関根恵子。

　近年は入手／鑑賞が困難だったのが2006年5月26日にDVDが発売され、現在では手軽に入手できるようになっています。特典として出目昌伸監督と草刈正雄によるオーディオ･コメンタリーも収録。
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　で、個人的には今回、このDVDが初見なのですが、作品内容自体は正直なところ、見ていて気恥ずかしくなる描写、強引なキャラクター設定、ストーリー展開などなど、「つっこみどころ満載」。
　しかし昭和40年代末の神田川近辺の風景が実にていねいに映像に残されている……と、そこのところではほとんど感動的ともいえる内容でした。
　一般的な意味ではあまり責任をもっておすすめできる作品ではありませんが、描かれている時代に懐かしさを感じる感性の持ち主であれば、DVDを見てから現地付近を散歩してみると、それなりに感慨を新たにできるかもしれません。

　そういうわけで以下、映画に残されている映像と現在のロケ現場との関係について、いくつか「見てわかったこと」をご紹介しておきます。